赤ちゃんに英語早期教育は必要?林修先生の教育論に一児の父が思うこと!
どんな教育がベストなのか?
教育については日々悩ましいところです。正解が無いものですし、いつ、どの段階で何を以って良かったと言うべきなのか非常に難しいです。世間的に成功者と言われている人でも壮絶な幼少期だったり、まともな学校教育を受けられなかった人だって多くいます。
それでも、自分ができ得るベストの教育をしてあげるべく、教育本をちょくちょく読んでいます。不思議なのが、子供のために読んでいるつもりが、いつの間にか、自分への戒めになって、反省をしています(笑) 根本を突き詰めると、同じ人間、子供の教育も社会人教育も一緒だなぁといつも読み終わると感じています。(もちろん、やり方は違いますが。)
さて、本日の話題は英語教育についてです。先日、林先生の初耳学で赤ちゃんの英語教育についてかなりキツく林先生が語られていましたので、それについて思うことを書きたいと思います。
初耳学での林先生の意見
まず、概要を以下でざっくりと説明します。
林先生の意見は、幼児の英語教育は不要で、物事をやり抜く力や自制心、コミュニケーション能力をつけさせる教育を重視するべきであるという主張です。
思考をする言葉と話す言葉とは必ずしも一致せず、主に日本を生活の場とする場合、思考のベースは日本語となる。頭の中で考える時、日本語で考えていますよね。そして、英語はあくまでも”話す言葉の一つ”であるということです。なので、思考のベースとなる日本語の力がついていないと、思考力が身につかない。
ひいては就職した際に、英語はできるけど仕事ができない人間になってしまうというもの。
以上、2017年9月24日放送 林先生が驚く初耳学より要約
私が思う幼児の英語教育
結論から言うと、私は早い段階での英語教育は不要であると考えています。もちろん、英語はこれからの世の中で活躍していく上で必須のスキルだと思います。しかし、限られた時間の中で教育をしなければいけない中、重視すべきは林先生の主張と同様、思考力であったり、やり抜く力であったり、行動力であったりだと思います。そこで身についた力は、自分で自分を成長させられる力になります。そうなれば、英語の学習は後からでも十分間に合うであろうと思うのです。
英語がペラペラ話せる人について、大人になればペラペラ英語が話せてすごいとは言われても、すごい人だとは言われないと思います。番組内でもありましたが、仕事ができるけど英語ができない人と、英語ができるけど仕事ができない人、どちらが重要かというと、圧倒的に前者だと思います。前者のような人は、自分が一緒に仕事をしていて、それくらいの英語は身につけてくれ…と思ったりすることはありますが、やはりビジネスの成功には欠かせない人であり、英語力の不足くらい周りが喜んで補ってくれます。
これからの世の中、世界で活躍していくには英語力が必須なのは間違いありません。しかし、思考力等の差が幼児期の教育からすでに生じているのであれば、優先すべきは仕事ができることに繋がる諸々の能力を鍛え上げることを重視すべきだと思います。そして、基礎の能力、自分を成長させられる力を身につけてから、英語の勉強をすれば良いのです。
ある研究では、バイリンガルを育てようと二ヶ国語を同時並行で学ばせた場合、どちらの言語についても習得が遅れてしまったという結果があります。やはり、早期の外国語教育について現状の教育方法では難があるのではと思っています。
林先生の主張に対する反論
今回の林先生の主張に対しては色々な所で盛り上がりを見せているようです。良いことですね。その中で、いくつかの反論をピックアップして、私の考える所を書きたいと思います。
早期教育の方がキレイな発音ができるようになる
そうは言っても綺麗な発音を身につけるためには早期に英語に触れさせた方がいいのでは?という意見があります。これについては一理あると思います。早い内に米国なり英国なりのネイティブイングリッシュに慣れさせた方が身に付きやすいと思います。自分自身、やはりネイティブに近い発音やアクセントを使うというのには苦労しているので。
しかし、個人的には”キレイな発音”ってどの程度重要だろうか?と思います。当然、キレイならばキレイな程いいですよ。会話がスムーズにできますし。ただ、米国と英国の英語は違いますし。人口で言うとネイティブとノンネイティブ、どちらが多いでしょうか?ネイティブが15%に対して、ノンネイティブが75%と圧倒的に多いです。みなさん、それぞれ独特の訛りやアクセントがありますが、コミュニケーションができています。
英語教育と思考力育成がトレードオフとなるのであれば、思考力を重視すべきであろうと思います。そして、発音の改善は後からで良いと思うのです。
英語ができる人も早期教育に肯定的である
番組内での、”子どもに早期英語教育をやらせている東大出身の親に会ったことがない”という林先生の発言に対する反論です。林先生の主張の本筋部分ではないのですが、これはこれで興味深いのでご紹介させていただきます。関西学院大学准教授である寺沢先生は次の通り述べられています。
- 英語ができる人は「遅く始めても間に合う」と実体験から知っている(これは林氏と同様の主張)
- 英語(というか外国語一般)を熱心に学んできた人は、言語教育の意義に肯定的→だからこそ、より早期から長い期間学ばせたがる
引用:関西学院大学准教授 寺沢先生 林先生「英語できない人ほど早期英語に賛成」――これは研究結果と違う
社会調査の結果から、英語ができる人も早期英語教育に肯定的であるというご指摘です。一応、林先生の言われる”習わせている親”と、調査での”肯定的な親”の間で少しずれがあることは寺沢先生も注釈を入れられていますが。親が得意なこと、興味があることを子供にやらせようと思うのは確かに自然なことであると思います。林先生の実体験からの発言でしょうが、少し強引だった?
また、ゲストで出られていた紗栄子さんは英国へ渡られて、そちらへ子供の教育拠点を移そうとされているそうです。番組のテーマが早期英語教育不要のスタンスだったため、めっちゃめちゃに言われてしまっていたのですが、ことについても寺沢先生は次のように述べられています。
日本で「まずは思考力育成!英語は後からでいいよ」という環境で育った子どもは、当然ながら、当該の英国の小学校には受け入れてもらえないだろう。目的がそもそも違うのである。
引用:関西学院大学准教授 寺沢先生 林先生「英語できない人ほど早期英語に賛成」――これは研究結果と違う
確かに、英国で思考も英語で行うことにするのであれば、早期に英語教育をさせてあげるということは理にかなっていると言うか、必然であると思います。ただ、日本人の親が子供を英語で育てるのはハードルが高いのではないかと思います。家での教育もメインは英語で行わなければならなくなるでしょう。自分の知り合いでも、母国語以外で教育をされている方はいますが、かなりの努力されており、自分には難しいなぁと思ってしまいます。紗栄子さんも海外生活の経験などを通して、相当の覚悟の上で決められたのでしょう。
我が家での英語教育の方針
個人的な見解ですので、色々と見方はあると思います。それに、研究の結論だって変わっていきますからね。プロ野球の大谷翔平選手が野手と投手の二刀流で成功しているように、前代未聞で賛否両論だったものが、やってみたら大成功する可能性もありますし、新たな教育方法が発見されるかもしれません。私は当分の間は子供に日本国内で教育を受けさせる予定ですので、ひとまず現時点では、まず日本語の教育をしっかりしてあげるという方針でいこうと思っています。
ところで、番組を見ていて紗栄子さん印象すごい変わったなぁと思いました。
なぜなら、自分の記憶の中での紗栄子さんはドラゴン桜。
何年前だよ!12年前だったよ!?(驚)
追記
先日、2018年1月7日放送の初耳学で、この反論に対する反論を林先生がされていたようですね。録画はしているので、見たら感想を書こうと思います。
-
前の記事
こんなにあった!赤ちゃんの可愛い原始反射! 2017.09.28
-
次の記事
赤ちゃんが泣かない飛行機!? 親の困り事が解決か? 2017.10.02